スリッパの法則
これは投資ファンド(Goldman Sachs Asset Management)に勤務した経験を持つプロの投資家が、「伸びる会社・ダメな会社」の見分け方を書いた本のタイトルである。
投資しても儲かる会社と儲からない会社の「違い」や「兆し」には、一定の法則があるという。例えば、社長に関しては次のような法則があると書かれている。
・自分の過去の苦労話にインタビューの大半をさく社長の将来性は乏しい
・人の話をきかない社長には投資しない
・業績不振の要因を景気や政治のせいにする社長の会社は、景気が回復しても業績は回復しない
・平凡な社長は総論を話し、優秀な経営者は各論も話す
・大成功している経営者は例外なく細かい
また、注意が必要な会社には次の法則があるという。
・社内では、スリッパに履き替える会社に投資すると、不思議に儲からない
・社員に体操を強制する会社は儲からない
・相談役のいる会社は成長性が少ない
・会議室の時計が五分以上狂っている会社に投資をすべきではない
この本では、67の法則が紹介されており、投資の判断だけでなく、一般のビジネスマンにとっても、会社の成長性を見極めるモノサシとして活用できると思う。
我々は、人と付き合う場合も、相手の「身なり」や「しぐさ」等をチェックしている。また「話し方」や「話の内容」によって人となりというのはわかるものである。
細かい観察の目を養い、法則を見つけ出すのも楽しいことかも知れない・・。